2005年10月

23日  不幸の連鎖

先日、傘を盗まれてしまいました。雨のコンビニで。

時間は夜中の23時頃です。朝から一日雨が降り続いていました。

約3秒間呆然。3回傘立てを確認した後、自分の両手を見て呆然。

で、盗まれたことに気付いて憮然。雨の夜空を見上げてまた呆然。

僕がコンビニに入ってから、女房に甘いものを買って出てくるわずか数分の間の出来事です。

何でこんなことするかなぁ。傘ぐらい買えよと。そんなに貧乏なのかと。ここはコンビニなんだから売ってるんだと。

そんなことを考えていると、別の疑問が。僕の傘を盗んだクソ野郎は、この雨の中どうやってこのコンビニに来たのでしょう? 雨は朝から降り続いているのです。傘がないと来られないはずです。傘を持ってきたなら、人のものを盗んでまでわざわざ持って帰らないでしょう。

ということは、ということはです。このことから考えられる答えは一つしかありません。

「僕の傘を盗んだ人は、傘を持ってきたけれど、誰かに傘を盗まれてしまった人である」という結論です。

では、その不幸な彼の傘を盗んだのは・・・・と考えると、非常におぞましい結論にたどり着きます。

朝、まだ雨が降り始める前にコンビニに来て、出るときに雨が降っていたのでそこにあった誰かの傘を盗んで帰ったバカタレがいた。

その傘を盗まれた人が、誰かの傘を持って帰った。

その盗まれた人も、誰かの傘を・・・・

という連鎖が、朝から晩まで続いた結果、誰かが雑誌売り場で「没個性な白いビニール傘を置いて入ってくる人」が来るのをじっとまっていた人がいて、僕の傘を持って帰った。

という、「不幸の連鎖」が続いていたとしか考えられないのです。まるで不幸の手紙のように。

その結論にたどり着いた僕はどうしたかというと、朝から続いていたと思われるこの不毛な連鎖を断ち切るべく、レジの脇にあるビニール傘を手にレジに向かったのでした。

単に度胸がなかっただけ?いやいや、せめて理性的と言ってください。